スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

中南海のノベコラ 第五回「BGMいろいろ」


例えば皆さんがノベマスを見るとします。

まずは動画チェック。あのシリーズの新作はまだでしょうか。
せっかくですから、大好きなあの作品をまた見返してみましょうか。
淋しい夜には、あえて悲しいノベマスも味があるものです。

とにかく、これと一つ決めて、ページを開きます。
とっておきの動画には、とっておきのお酒。完結を祝して「山崎」を奮発しましょうか。
試験勉強の息抜き?いいでしょう。どうせ今更あがいても、まぁ。
とにかく準備OK、再生ボタンをクリック。
さ、どんな物語が始まるのか。楽しみ楽しみ。

そして次に耳にするのはなんでしょうか。
大抵は音楽、そして効果音です。

物語の為に選ばれた音楽が流れ、タイミングを絞った効果音が流れます。
目に入るものを除くと、これが要するにノベマスです。

ならば。
どんな音楽を用意するか。
どんな状況で流すか。
効果音はどうか。

つまりは、音です。

そこがノベマスPの腕の見せどころでも有り、
視聴者の楽しみなところでもあります。

ニコマスは試行錯誤と発展の世界。
ただ音、されど音。
今日は、いろんな音を聞き比べてみましょう。

続きを読む»

スポンサーサイト

寄稿を待ちながら&『ノベコラ』募集開始!


■こんばんは、中南海です。
いつもブログをご覧頂いて、ありがとうございます。

さて、この企画も開始からひと月、実に16名の方から御寄稿頂きました。
本当に、ありがとうございました。

さて、只今寄稿もひと段落。頂いた原稿を出し切りました。

まだご寄稿を検討されている、という声がTwitter上で届いておりますので、
しばらくはご寄稿を待ちながら中南海のコラムをお届けしますね。
せっかく二日に一回更新でやってるこの企画です。
御寄稿があるまで(またはネタが尽きるまで)私も頑張ります。

引き続き、御寄稿心よりお待ちしております。


■それと、前回お話ししたノベコラの募集についてです。

前回の記事を公開したところ、
「コラムを書きたい」というありがたいお言葉が私の元に届きました。
この機に乗じて、合わせて募集したいと思います。

今回は制限なしで広く募集しておりますので、興味のある方はぜひ。
レギュレーションはこちらから。



今後企画をどの位続けるかの参考にしたいと思いますので、
現在「寄稿に興味あるよー」という方は、中南海にメールかTwitterでこっそりお知らせいただけると、とっても助かります。勿論強制ではありませんが、よろしければ。

中南海のノベコラ 第四回「心を動かす一枚絵」

ちょっとだけお堅い話を失礼します。
ノベマスを作る様になって、こんなことを考える様になりました。

「一体、人は物語の何に心を動かされるのか?」

作る側なんて申し訳ない様な創作界の隅の隅ですが、
それでも作る側に回って初めて気付く事というのがあるもの。

今まで見もしなかったテレビの演出に目が行くようになり、
映画のBGMの使い方にぽんと手を打つなんて変化が起こります。
そうして今では、私はひとつの結論を得ました。

つまり「登場人物の感情や心の動きに、私たちは胸を打たれるのだ」と。

例えばアニマス。
笑顔を知らず、幸せを知らず、人生を苦悩で埋めた子が、初めて見せた幸福の笑顔。
笑顔を絶やさず、気遣いを忘れず、いつも前向きだった子が、初めて見せた絶望の涙。

私たちはそこに肝を冷やし、唾を飲み込み、涙を流したのだと思います。

そこで話はタイトルへ。
感情は何から伝わるのか。ひとつは表情。
悲しいことに汎用の立ち絵では、アイドル達は。
「どこかで観た笑顔」しか見せてくれませんし、
「他の動画でも観た泣き顔」しか見せてくれません。

そこでノベマスPが使う切り札の一つが、「一枚絵」。

そのお話の為にイラストを書き下ろすなら、表情も状況も自由自在。
Pは存分に登場人物を笑わせ、泣かせ、怒らせる事ができます。

おっぱいチラ見せだけじゃない。
(それも大好きです:編集者注)
今日はそんな力技、一枚絵のお話です。

続きを読む»

第十六回 草々「『とりあえずゴハンにいきましょう』を見ろ!」



ぱにょぺらんP
『とりあえずゴハンにいきましょう』(2011 2/12~)



初めまして、草々と申します。

少し自己紹介させて頂くと、私自身はノベマスPではなくアニマスのMADを
作っている者になります。

アニメからアイドルマスターに触れ、ニコマスを見始めたのが半年ちょっと
くらいのライトな視聴者(?)、プロデューサー(?)になります。

そんな私が推すノベマスはぱにょぺらんPの「とりあえずゴハンにいきましょう」です。



内容としては千早・春香・やよい、それとPがたわいも無い会話をするだけ、です、が、
そのたわいも無い感じが堪らなく好きなんです!

アニメで「千早いいなぁ~」と思っていまして、そこに千早のえも言えぬ表情の
サムネが目に留まり、クリックしたのがきっかでした。

見たら、まぁー千早の元気な事、元気な事w

千早が戸惑ったり、怒ったりしながらツッコミ、またボケに乗っかり、それに
恥ずかしがったり、9393したりと多彩な表情を見せてくれます。

タグにある通りMMDなのでちょこちょこ動く感じがまた可愛らしいく、たまりませんw


ちょっとした息抜きに、見てみてはいかがでしょうか。





草々さん



広告始めました&今後の展開について

こんにちは、中南海です。

企画もようやく15回を数える事ができました。
見に来てくださる皆様、広告してくださった皆様、何よりご寄稿頂いた皆様。
本当にありがとうございます。

さて、本企画も多数のご寄稿のおかげで、見ごたえのある記事が揃ってまいりました。
という訳で、この度ニコニコに告知をひとつ打ってみました。



せっかくのご寄稿文、多くの方の目に触れる機会を作りたい。

と思ったのですが、やっぱりいわゆる観る専の方にも「俺にも語らせろ!!」という方は多いのでしょうか。それならば代わりにノベコラを広く募集する等対応を取ろうかと考えているところです。

もしご意見のある方はメールやツイッターやこの記事のコメント等で一言いただけると、嬉しい次第です。


追記:アゥPさんとBさん、ニコニ広告ありがとうございました!
追2:遠州さん、広告ありがとうございました!

中南海のノベコラ 第三回「画面構成いろいろ」

例えば皆さんがノベマスを見るとします。

まずは動画チェック。今日はお気に入りのPさんの新作があるでしょうか。
せっかくですから、埋もれた名作を探すのもいいかもしれません。
落ち込んだ時には元気の出るノベマスが見たいものです。

とにかく、これと一つ決めて、ページを開きます。
仕事上がりなら、お供のビールも良いですね。
論文の息抜き?いいでしょう。論文は今日も進展なく終わります。
とにかく準備OK、再生ボタンをクリック。
緊張の瞬間、楽しみな瞬間でもあります。

次に目に入るのは何でしょうか。
大抵は立ち絵、背景と文字です。

立ち絵が動いて、文字が流れ、物語は進みます。
流れるBGMを除くと、これが要するにノベマスです。

ならば。
立ち絵をどこに置くか。
セリフ枠をどこに置くか。
背景はどうするか。

つまりは、画面構成です。

そこがノベマスPの腕の見せどころでも有り、
視聴者の楽しみなところでもあります。

ニコマスは試行錯誤と発展の世界。
ただ画面、されど画面。
今日は、いろんな画面を見比べてみましょう。

続きを読む»

第十五回 ◆半角P「『バッドコミュニケーション』を見ろ!」

狂ってしまうというのは、案外簡単なことです。

例えばそれは、こういうことです。


あるとき、私はビル風に舞う一枚の白いビニール袋を見ました。

何の変哲もないただのビニール袋が、あるべき場所に捨てられなかったばかりに堂々と風に舞うことを許されていました。

突如現れた風とビニール袋が織りなすロンド。

ある種ありふれたその光景に、しかし、私は視線を奪われました。

それは美しかったのです。

ただ、美しかったのです。

まるで小さな子供が楽しそうにはしゃぎ回っているようなその姿は、いきおい、私に語りかけます。

『一緒に遊ぼうよ』と。


狂ってしまうと言うことは、その誘いを受け入れてしまうことなのでしょう。

それは幻聴であり、幻視であり、異常な出来事です。

それでも人は確かにそれを感じる瞬間があると私は思います。

通常と異常とはそれを受け入れるかどうか、ただそれだけの差なのだと思うのです。




コバヤシ氏
『バッドコミュニケーション』シリーズ(2012 4/18~2012 6/30)




本作で描かれるのは、異常と妄想とが混じり合う「狂った」世界です。

このような作品がそれでも受け入れられるのは、ひとえにニコマスの懐の深さにあると言えるでしょう。

PVにしても架空戦記にしても。あらゆる手法やジャンルを飲み込んで、ニコマスは肥大化してきました。

当然、それはノベマスであっても変わりません。

本作は、そういうニコマスの特徴が生み出した作品であると言えます。


まずは形式的な話を少しします。

本作は、2012年4月に突如として現れ、同年6月に全16話で完結しました。
作者であるコバヤシ氏(P名はついておりません)は、現在まで、本作以外の投稿はありません。

本作の公開マイリストには、コバヤシ氏のコメントが記載されていますが、その記載が描くのは作品の世界をそのまま反映したかのような独特(としか形容のしようがありません)な世界観です。

このような、本作のマイリストと投稿動画のみが存在するユーザーページは、このアカウントが、本作を投稿するためだけに作られたのではないかとの印象すら与えます。

以上のように形式面だけをみてもある種、異常な世界観を持つ本作の魅力を、一言で表現しようと思うなら、私なら「不合理が織りなす何とも言えない快感」とでもいうべきでしょうか。

前述したように、本作が描くのは、異常と妄想とが混じりあう狂った世界です。

本作では、14人のアイドルとPとが交わしているコミュニケーションの一場面が一人ずつ描かれます。

そしてそれはタイトルの示すとおり、決してグッドコミュニケーションではありません。まして、パーフェクトであるはずがありません。

表層的に交わされる言葉の裏腹で、Pとアイドルの感情の交流が成功することはありません。

その原因については、実は、プロローグから毎回示唆されています。

それは、「Pが狂っているのではないか」という点にあります。

このように書くと、このお話は「狂ったプロデューサーとアイドルの狂った会話」であると考える方もいるでしょう。

ですが、本作の魅力はそこだけにとどまりません。


そもそも本作を読み始めたときに最初に感じる違和感。

それは「このお話はどこまでが現実なのだろうか」という違和感です。

本作は、プロローグで今後展開される話がすべて妄想なのではないか、という視点が示されます。

これを「妄想性の提示」とでも言いましょうか。

この「妄想性の提示」は、しかし、同じプロローグ内ですぐにいったんは否定されます。

ですが、否定されたはずの「妄想性の提示」は、作品が進むにつれてより強く存在感をしめすようになります。

それは、各回のラストに示される

『現実はゲームみたいにうまくはいかないものだ。 ああ、頭が痛い・・・・・・』

という一文の存在が原因となっています。

「頭痛が示す現実性」とも言えるこの一文は、文面通り読めば、「妄想性の提示」を否定する文言であると読めます。

しかし。

この「頭痛が示す現実性」は、毎回毎回、あきれるほど繰り返されます。
まるで何かに対する免罪符であるかのように。

さらにです。

そのようにして繰り返される「頭痛が示す現実性」が、たった一回だけ登場しない回が存在します。

私には、その回の存在が「頭痛が示す現実性」の意味を転回させているように思えてならないのです。

「頭痛が示す現実性」に登場する「頭痛」は本作を語るときに外すことができないキーワードです。

そして、「頭痛」がメタファーであるのは明らかです。

しかし、それは何のメタファーであるのでしょうか。

私は最初、「現実」のメタファーであると考えました。

妄想と現実が危ういバランスで描かれる本作において、頭痛を感じるPの存在が、「妄想性の提示」を否定しているのだと感じ取っていました。

しかし、すべての作品を見終えた後には別の印象を抱くようになりました。

「頭痛」は「妄想」のメタファーなのではないかと。

本作で現実が描かれているのは、「頭痛が示す現実性」が存在しないただ一度だけではないのか、と。

この考えが正しいとすると、本作はたった一度の現実と「14」(私の解釈では「15」ではありません。)の妄想によって成立していることになります。

作中の現実性すら否定した上で、作者であるコバヤシ氏が「伝えたかったもの」はいったい何なのでしょうか。

あるいは、そういった「伝えたかったもの」の解釈すら否定することが目的であるのでしょうか。

もし、そうだとすれば、本作はシリーズ全体で(作者と読者の)バッドコミュニケーションを描いているともいえるかもしれません。

もちろん、以上の解釈は私の独自のものであり、いくつか欠点はあります(もっとも大きいものはエピローグの存在でしょう。これについての私なりの解釈はありますが、ネタバレになりますのでここでは割愛させていただきたいと思います)。

ただ、たとえそのような解釈が成立しなかったとしても、それでもたった一つだけ言えることがあると思います。

それは、本作をすべて読了した後に感じる言いしれぬ不安感です。

異常と正常、現実と妄想、それらの境界を否定されて、ただ「不合理な世界に」投げ出された不安感。

本作をすべて読了した方の大半は、このような不安感を感じるものでは無いかと思います。

この不安感は、人によっては拒絶や嫌悪を抱かせるものでしょう。

しかし。

私にはその、不合理が織りなす不安感が、何とも言えず快感なのです。

たとえるなら。

それは、妄想が、狂気が、『一緒に遊ぼうよ』と私に語りかけてきたときに感じる感覚に似ています。

妄想も狂気も、いっそその世界に浸れたらそれはとても気持ちのいいことだと思いませんか?
本作は、その快感を少しだけ味わうことが出来ると思います。


そんな風に不合理が織りなす不安感を快感ととらえることが出来る(私のような)人にとって、本作はやみつきとなること請けあいです。

狂気と異常に興味を持つ方は是非ごらんいただきたいとおいます。

そして。

見終わった方は、狂気と妄想の世界で私と『一緒に遊びしょうよ』。

私はいつまでもお待ちしております。

ビニール袋とロンドを踊りながら。





◆半角P

ノベマスマイリスト


PVマイリスト


ツイッター
https://twitter.com/shikakuhankakuP

第十四回 井川KP「『春香たちの夜』を見ろ!」

まず始めに、このレビューは主催者の中南海Pとよ~く話し合った上で寄稿させて頂きました。
どうもこの動画は結構、特別な物であり中南海Pも、特別枠とかそういう扱いで紹介する予定だったようです。
私にとってはノベマスを語る上ではこの動画は外せないと常々思っている、この動画を見て頂きたいです。




哀川 翔P
春香たちの夜(2007 5/26~ 8/16)




今を遡ること2007年の5月に予告編がアップロードされました。
私がまだ疑似m@sすら作っていなかった頃にアップされた動画です。
哀川翔Pと言えば、現在でも活動を続けられているノベマスの代表的なPです。
既にこの頃に、文字媒体・文字中心で動画を作るという手法にたどり着いていた事に改めて驚きました。

当時と言えばPVの全盛であり、ダンス映像の切り貼りに曲を乗せた動画がポピュラーだったと言えます。
その中で、突如として現れた「文字を読むアイマス動画」。
しかもタイトルから想像出来るとおりの、恐怖系演出。
投稿時間が夜だったこともあって、震えながら鑑賞していたものです。


当時は「IRC」と呼ばれてチャットを利用しながら情報の共有をしていました。
ニコマスPの人数は時少なく、アップロードされる本数も多くありませんでした。
なので「その日に上がったアイマス動画を共有して見る」ということも難しくありません。
春香たちの夜も、その例外に漏れず多人数で同じタイミングで見ることが出来たということです。

形式的には、パソコンのADVのようなスタイルの動画の作りでした。
「やべえ……」「すごいわ……」というのが、大体の視聴後のコメントです。
PV全盛の時期に、未知のジャンルの動画ですから感嘆の声が上がったものです。
もっとも、否定的な声も少なからずあったみたいですが。


この頃から、哀川翔Pのストーリーテラーとして才能は完成していたと言えます。
本家「かまいたちの夜」のように、雰囲気を出すサウンドと視聴者を引き込むテキストは、非常に圧巻でした。
また、アイドル達の立ち絵があることで、より物語に入り込めたと言えます。
(この頃は立ち絵の素材というものは存在せず、自分で用意するしかありませんでした)

物珍しさもありましたが、毎回続きが気になって仕方ありませんでした。
私にとってはニコニコ内で初めて、実況プレイ動画やTAS全て含め、追いかけ続けたシリーズ物の動画でした。
それほどまでに、哀川翔Pの作り出した物語に熱中していたのです。

何より、哀川翔Pはこの時期の時点で既に、ノベマスの体を確立させていました。
「アイドルの立ち絵を使って」「文字中心で」「BGMをつけて」「物語形式にする」
今でこそ当たり前になっている基本事項ですが、当時はやはり画期的でした。

本格的に「文字中心のアイマス動画」が隆盛してきたのは08年の頭くらいからだったと、私は認識しています。
それも当初は三国史や戦国ものと言った、正しい意味での「架空戦記」がほとんどでした。
更にそこから、ノベマス作りが人気になるのに1年かかっています。(流行し始めたたのが09年)
哀川翔Pは、1年~2年も時代を先取りしていたと言えなくもありません。


ニコマスが出来て、早6年が経過して初期の頃の動画を知らない方も増えてきています。
そんな今だからこそ、ニコマス初のこのノベマスは見ていただきたいです。
ニコマスを初期から追い、携わって、今も動画を作っている、古株Pのレビューでした。





井川KP



第十三回 覆面作家P「『愛m@s 2番目の贈り物』を読め!」



愛識P
『愛m@s 2番目の贈り物』(2009 2/1)


 覆面作家と申します。
 私は千早さんすきーですので、一番かわいい千早さんが出てくるノベマスを選びました。
 
 この動画の千早さんは恋をしています。相手は彼女を担当するプロデューサーです。
 千早さんには『きりくん』という弟がいました。あまり笑わない子だった千早さんは、弟を通じて笑顔を見せ、愛情を知りました。しかし、突然『きりくん』はいなくなります。後に残ったのは、家族を失い、笑顔を失った千早さん。そんな彼女はアイドルになり、そして、プロデューサーに出会います。プロデューサーは真摯に千早さんに向き合い、徐々に千早さんの見る景色は色を取り戻していきますが……。
 そんなストーリーです。

 10分少々の短編ですが、千早さんの魅力がたっぷりな作品です。
 千早さんが失ったものを一つ一つプロデューサーを通して取り戻していくシーンに、千早さんの不器用さとかわいさのすべてが込められています。いや、まあ不器用なところがかわいいんですけど。

 この作品の魅力の一つはBGM。モダーン今夜、川井憲次、DAISHI DANCEの曲が使われています。
 BGMはノベマスで欠くことのできないものです。ノベマスではアイマスのゲーム内のBGMや、他のゲームやテレビドラマなどのサウンドトラックの曲を使用されることが多いように感じます。愛識PがBGMに使うのは、サカナクションやフジファブリックなど、ロックなアーティストも多いです。
 声つきのBGMには違和感を感じる人も少なくないでしょうが、シーンにぴったり合ったものを選べば、文章と相まってとても印象に残ります。自分の好きな曲で一作作ってみるのもいいのではないでしょうか。

 作者の愛識Pは西尾維新ちっくなぶっ飛んだ文章も書かれる方ですが、人と人の、愛だったり依存だったりそもそも好きなのか嫌いなのかよくわからないだったりの複雑な関係を描くのが非常にうまい方です。この動画を見て良かったと思った方はマイリストからほかの作品を見てみてください。







覆面作家P



第十二回 あとりえP「『Starting over』を見ろ!」



にわP 
『Starting over』シリーズ(2008 12/11~2009 8/17)




昨年の9月にPVデビューをしました、あとりえPと申します。

特に文才のない自分がこの作品を語って良いものかと悩みましたが、ニコマスで一番好きな作品は何かと聞かれると間違いなくこの『Starting over』を選びますし、一番好きなノベマスPを聞かれたら『にわP』と即答するぐらい信者だったりしますので、勇気を出して語ることを決意した次第です。
他の方の紹介文みたいに、作品の素晴らしい点などは上手く表現できません。自分にできることは、『Starting over』を初めて読んだときの衝撃と、そして何十回読んでも変わらない感動を皆さんに伝えることだと思っています。作品の考察目当ての方がいらっしゃいましたら、様々なブログでこの作品について語られていますので、そちらをご覧頂くことをお勧めします。

自分が始めてこの作品に出会ったのは2009年の9月、事実上の最終話である『そして、あなたのうた』がアップされて少し経ってからだと思います。「NovelsM@ster-最終回-link」で検索した末に見つけてこの最終話を開いたのですが、1分も経たずに再生を止めました。
「ヤバイ動画を見つけてしまった」、最初の感想です。文章、立ち絵、音楽、全てが他のノベマスと異なっていました。どの辺が違ったのかは徐々に話します。まず、自分と『Starting over』の出会いがそれでした。
すぐにマイリスト順に最初から見ました。全話合わせて約6時間。二日かかりました。
見終わった後は放心状態になりつつも、なんでこんなに感動したのか言葉で表現できない自分が悔しかったのを覚えています。どうしたらいいのか分からなくなり、その日のうちにまたマイリスト順に見返しました。ですが、それでも言葉が上手くでてきません。感動したし、素直に良かったと思える作品です。じゃぁ、詳しく話してみろと言われると、文章が良かった、ストーリーが良かったという陳腐な言葉しか浮かびませんでした。只ひたすら、それが悔しかったのです。

次の日から、自分と『Starting over』の生活が始まりました。気に入った話を何度も見返し、一週間に一度以上は通しで見ました。もちろん、他の方のノベマスも同時に見ました。『Starting over』よりも感動した作品にも幾つか出会いました。ただ、この作品よりも好きかと聞かれると、答えはノーです。自分にとって『Starting over』を見ている時間が日常になってしまっていたのが理由かもしれません。ひたすら繰り返し見て、動画の世界観に触れる生活が続きます。

しばらく経ち、続編が2本上がります。アップされる度にまた最初から見返しますが、それでも物足りません。HPに掲載されているテキスト版も読みました。2007年版と、時間を置いて2010年版の両方です。テキスト版を読むと、BGMが場面ごとに脳内再生されます。動画とは文章も少し違っていて魅力があり、これもまた何回も繰り返し読みました。
『Starting over』だけでなく、短編シリーズも読み、にわP作品の世界に毎日のように触れました。そして2010年6月、『やさしいうたの物語』という、中編が投稿されます。前後編で約1時間、にわPの世界観でありつつも、『Starting over』とは違った結末の作品となります。当然何度も見返し、そしてようやく自分の中で一段落つきました。

内容が異なる作品に同じ中毒性を感じたのは、単純に自分のアイドルマスターの理想がここにあるのだということです。もっと言うと、にわPのプロデュースするアイドルこそ、自分が求めるアイドルの姿そのものだということ。原作を大事にしつつも、プロデューサーとして一歩踏み込んだ形で書いてくれ、そこに存在するアイドルはどの話であっても美しく感じます。文章や話の内容とは別の、プロデュース方針とでも言えばいいのでしょうか。

自分にとってプロデューサーとしての理想系の一人がにわPであること。

たったこれだけを理解するのに、半年以上かかりました。そして、にわP作品を見返すという行為に区切りをつけました。暗記するほど読んだとまでは言いませんが、理想のアイドルを見つけた以上、そこに留まり続ける必要はないと感じたからです。もっと色々な作品に触れ、様々なPのアイドルを見て、よりアイドルマスターを知りたいと思いました。

ここまでが、自分と『Starting over』との関わりについてです。自分語りとなってしまいましたが、いかに作品について触れてきたかを知ってもらいたくて書かせていただきました。稚拙な文章で申し訳ありませんが、作品に対する思い入れの深さではそうそう他の人に負ける気がしないので、あえて書かせていただいたことをお許し下さい。

ノベマス紹介企画なので、ここからは純粋な紹介文に移りたいと思います。読みづらい点、分かりにくいところも出てくるかと思いますが、可能な限り丁寧に伝えたいと思いますのでよろしくお願いします。

まずこの作品は、当時としては珍しくBGMにヴォーカルの入った曲で構成されています。その時点で異質な感じはしましたし、GrayPによるオリジナルの立ち絵も動画の雰囲気に深みを出しています。そして何よりも特筆すべきは、にわPの文章力です。村上春樹を意識しているのはすぐ分かりましたが、決して猿真似なんかではありません。アイドルの美しさと格好良さをこれでもかというくらい真っ直ぐに、そして繊細に書いています。その魅力は、序盤のやりとりからも見えてきます。

車中、オーディションで勝てないことに責任を感じ、プロデューサーは春香に謝ろうとします。その言葉を、「お腹、空いちゃいました」の一言で春香は遮ります。そのままファミレスに行き、そこでのやり取りから抜粋します。

―――――――――――――――

 飲み物を持って、席に戻る。彼女の前にカップを置くと、ありがとうございます、と笑う。タイミングを失った言葉、と俺は思う。
「いっしょに、がんばりましょう」
 俺でいいのか。春香の顔を見ながら、飛び出しそうになったそんな言葉を飲み込んだ。一回目のオーディションは、右も左も分からず、何をやっているのか自分でも分からないまま負けた。二回目は、流れを読むということができずに負けた。それなら、と準備をして挑んだ三回目は、戦略面で負けた。
「さっきな」
「はい」
「次は勝とうぜ、って言おうとしてたんだ」
  春香は笑う。
「そうなんじゃないかって、思ってました」

(リマスタリング2010版 track.02 バナナより抜粋)

―――――――――――――――

 色々と省略させていただきましたが、たったこれだけのやり取りの中にも無印時代の良い意味での天海春香らしくなさがでています。春香自身もオーディションで勝てないことに責任を感じているはずなのに、それ以上に落ち込むプロデューサーに対してのやり取りです。
春香はプロデューサーのことが好きだからこそ何を考えているか理解でき、相手のもつネガティブな感情を前向きにフォローしようとします。その姿はとても16歳の少女とは思えません。最後の春香のセリフに、その聡明さは十分でていることを理解していただけることかと思います。プロデューサーが何を言いたいのか分かり、傷つけないよう、そして励ますわけでもなく前へ進ませようとする姿です。
こういったやり取りの一つ一つが作品の特徴であり、全体を通して何度も出てきます。これだけでも文章の面白さを感じていただけると思います。

この作品だけでなく、にわPのアイドルは精神年齢が皆5歳位上に感じますし、そこが魅力なのです。決して原作を否定せず、むしろ突き詰めた末に書かれる大人のアイドルだからこそ、作品の他にない異質さが出ているのです。

 少しストーリーに触れます。無印の春香ストーリーを基軸として物語は進んでいき、765プロのアイドル(全員ではありません)とプロデューサーがそこには関わってきます。春香と並行して千早の話が進み、お互いが交わるところから物語に変化が訪れ、その変化は765プロ全体のものとなっていきます。

 ハッキリと言います。この作品は、何万再生もする架空戦記のような派手な演出や、大どんでん返しは一切ありません。あくまでも描かれるのは無印時代の765プロの日常です。その日常の中から生まれる変化が、無印の本筋とは別の新たなストーリーへと進んで行き、聡明なアイドルたちが自分たち自身の力で道を切り開いていきます。
プロデューサーも重要人物の一人ではありますが、主役は春香と千早であり、支えるのは765プロアイドルです。
変化から先を語るとネタバレになるので言えませんが、結末は格好良いアイドルたちに惚れ惚れすること間違いなしです。自分はこの作品を最初に読んだとき、律子の前に進んでいく様にとても感動し、『私の歌姫 / Starting over Ⅱ』は一日一回、必ず見る生活が続きました。色々とリアル事情も絡んでいたりするのですが、まぁそれは置いておきます。

それぞれのアイドルが違った方向ではあるものの前に進んでいく様は、推しているアイドルなど関係なしに、共感する子が必ず一人は出てくると思います。そういった子を見て、勇気をもらえる作品です。
前に進むということは当然、失意に落ちる場面も書かれています。そこから成長するアイドルと自分自身の現状がリンクして思わず涙が出てきます。無印のゲームをやったことなくても関係ありません。書かれているアイドルの存在は、アイマスの枠をベースにしつつも、にわPのアイドルとなっているからです。

BGMについても語らせてください。この作品のメインテーマは『歌』です。
歌うことの意味を考え、そこから成長につながります。なので、作中に流れるBGMも、冒頭で少し話たようにヴォーカルありのBGMとなっています。使用されているのは「坂本真綾」と、「Swinging Popsicle」が多く、この辺は作者の趣味も含まれていると思います。
 この作品のすごい点は、ヴォーカル曲なのにストーリーを邪魔していないところです。
常に声が聴こえる状態だと、どうしても文章が脳に入ってこないこともあるのですが、それが一切ありません。にわPの文章力があってこそとも言えるでしょう。このPの作品全体にいえることとして、文章と歌詞をこれでもかという程リンクさせるシーンがでてきます。今のノベマス界隈では割と普通なこととして思われがちですが、当時この歌と文章のリンクを高いレベルで実行できた人は、数える程しかいなかったと思います。
もしかしたら場面ごとに使う歌を最初に決め、それを聴きながら文章を書いているのではないかと思ったりもしますが、さすがに自分はノベマスPでもないし書き手でもないのでわかりません。
一つ言えることは、この方の動画はノベマスであり、PVでもあるということ。
普通のPVPがゲームの映像を使ってPV動画を作るのに対し、にわPは文章でPV動画を作ります。音楽に合わせて歩き、落ち込み、そして歌うアイドルの姿が文章からイメージできます。
あくまでも個人的な考えですので異論はもちろんあるかと思います。ただ、PVデビューした自分の目標の中に、この方のようなPVをいずれ作りたいという思いがあることは間違いないです。文章とゲーム素材、使う素材は全く異なりますが、どちらも音楽と一体化し、世界を作り上げることが完成絵となるという点では、目指す方向は同じなのかなと思ったりもしています。

 最後に自分自身の動画との関わりについて少しだけ話させて下さい。
自分はアイマスでは双海真美を強く推しています。理由はたくさんあるのですが、好きになったキッカケは、にわPの動画からになります。『Starting over』には登場しませんが、この方の作品には真美がよく登場し、聡明で大人っぽいキャラとして書かれています。自分の動画の感想に「ちょっと大人びた真美」という言葉を頂くことがあるのですが、理想のアイドルマスターがにわPの書く世界であるため、自然とそうなります。
音楽に坂本真綾をチョイスしたこともあり、それも実は意識していたりします。よくPVとノベマスでは別物だという意見を耳にしますが、自分のアイドルマスターの世界は「にわP」がベースになっていることを考えると、ノベマスとPV動画の関係性というものをあらためて考えさせられます。
おそらく、自分以外にも影響を与えられたPVPもいらっしゃるのではないかと思いますが、どんどん話が横に逸れるのでこの辺にしておきます。

紹介企画なのに、非常に長文となり申し訳ありませんでした。本当言うともっと内容に踏みこんで多く語りたいのですが、できるだけ気持ちを抑えてコンパクトに書いた結果です。普段物書きをしないPVPが大好きなノベマスを語るとこうなるという、悪い見本とでも思って下さい。
心からこの作品を愛し、尊敬するプロデューサーの一人である、にわPの魅力をもっとたくさんの人に知ってほしいというその思いだけで書かせていただきました。あらためて、このような場を設けてくださった企画の主催者である中南海Pと、関わっている方々全員に感謝したいと思います。

もし、この文章を読んでにわPの書くアイドルマスターに興味を持ったけど長編を読む時間がないという方がいらっしゃいましたら、短編も数多く投稿されています。
シンデレラガールズの話も投稿されていますので、お気に入りのアイドルの話を是非一度ご覧いただきたいと、そのように思います。 

にわP短編


シンデレラガールズ






あとりえP

マイリスト


ツイッター
https://twitter.com/at_rie

第十一回 むろP「『秋月律子 黎明に輝く』を見ろ!」



プロディP
『秋月律子 黎明に輝く』(2010 10/31)



タグピックアップ:泣けるアイマス 病人の本気 視聴者が疑心暗鬼


どうも、ノベマスだけは良心的なむろPというものです。
最近は全くノベマスを投稿してませんが、厚顔甚だしくもノベマスPとして語らせて頂きます。

さて、私がお薦めするノベマスは

プロディP作「地星 秋月律子 黎明に輝く」です。

こちらはいわゆる「酷いお話」が多いプロディP作品群の中にあって、ひときわ綺麗なお話です。
病人の本気。いや、病人の病気。(失礼)
綺麗なプロディPのお話はいつものプロディPの半分くらいしか伸びないのですが、
これが非常にもったいない。
綺麗なプロディPを知らないそこのあなた。絶対に損してますよ。

それでは紹介していきましょうか。

【あらすじ】

月末の忙しさに追われる765プロ。事務所でせわしく事務仕事を手伝う律子。
彼女はアイドルでありながら、いつもこうして事務仕事を手伝っている。
律子がいなければ765プロは回らない。
律子が低ランクアイドルで時間に余裕があり、事務仕事を手伝っているから、
765プロは回っているという皮肉。

律子はある決心をしていた。
次の765プロ感謝ライブで自身の引退を発表するということ。
引退してプロデューサーに転身するということ。
低ランクで燻り続けるより、予てから興味のあったプロデューサー業に専念したほうが事務所と自分のためだと。
そう判断した。

春香をはじめとする765アイドルたちの「やめないで」と引き止める声と
アイドル活動の思い出に後ろ髪を引かれる思い。
それでも律子の決心は揺るがない。
そして、運命のライブの日がやってくる――

【見どころ】

1.踊る立ち絵

踊る立ち絵とは、L4Uの私服ダンスPVからBB素材を大量に抜き出し立ち絵を作り、
セリフやシーンに合った立ち絵を当てはめていく手法。
プロディPが最初にやりだしたかは知りませんが、この技術に関してプロディPは他の追随を許しません。
この手法の素晴らしいところは、ポーズよりむしろ表情。
プロディPはこの表情の抜き出し方がとてつもなく上手い。
喜怒哀楽に収まらない複雑な感情も立ち絵一つで表現しています。
今回は特にプロデューサーとアイドルという2つの立場の間で揺れる律子の複雑な感情が主題となっているので、
プロディPのお家芸が冴えに冴え渡ります。

2.可愛らしいアイドルたち

律子主役の動画ですが、律子以外のアイドルたちもとにかく魅力的。
もう可愛くて仕方ない。特に1話の美希と亜美真美がレッスン場で律子にやめないでと説得するシーン。
ここでまず泣きます。可愛くて可愛くて仕方なくて萌えまくるんですけど、泣きます。
先述の踊る立ち絵がここでもその威力を発揮。
裏も表もない、ありのままの感情を律子に向ける美希と亜美真美の表情が見事なまでに表現されています。

3.BGM

この動画に限らずプロディPはBGMの使い方に長けた方です。今回も様々なBGMが作品を彩ります。
どのシーンを見てもピタリとハマっている感覚。そして、3話のクライマックスシーンのBGMの合わせ方。
物語のカタルシスを得るために一番重要視されるべきはテキストであることに間違いはないのですが、
ノベマスは動画である以上、その他の要素も捨て置けません。
3話のクライマックスシーンはBGMがテキストを引っ張り上げているような感覚。
それでいて、テキストがBGMに負けていない。理想的なシナジーです。
もうね、このクライマックスシーンは何度見ても泣きます。
こうして文章打っている今もそのシーン見て泣いてます。

同業Pらしく、と言ってもプロディPがあまりにも凄いので同業Pというのは烏滸がましいですが、
技術的なアプローチからこの動画の魅力を伝えてきました。
本当はもっと語るべきことがこの動画にはあるのですが、敢えて私からは語りません。
律子はアイドルなのか?それともプロデューサーなのか?ということです。
この動画の投稿日は、2010年10月31日。
いわゆる9.18事件を受けてこのノベマスが作られたのは想像に難く有りません。
プロディPが何を思って、律子に何を求めてこの動画を制作したのかは想像するしかないのですが、
そういったことを語るのは無粋だと思うんです。
素晴らしい物語があって、気持ちの良い涙を流せた――
この事実だけで、私はこの動画をお薦めします。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。





むろP



中南海のノベコラ 第二回「ノベマスの頂点、愛はノベマスを救うか」

こんにちは、中南海です。
御覧頂いている皆様、広告して下さる皆様。
何より、御寄稿頂きました皆様。

本当に、ありがとうございます。
お陰様で企画も十回目を数える事が出来ました。

御寄稿、引き続き心よりお待ちしております。

さて、今日はコラム、第二回目。
今日のテーマは、「ノベマスの頂点」について。






さて、皆様。
ノベマスの頂点と言うと、何を想像しますか?

色々あるかと思いますが、一つの基準がやっぱり再生数。
投稿者なら気にしないと言いつつ、チラチラ横目で見てしまう、アレです。
数字というのは冷酷で、何処までも明らかに結果を示してしまいます。

そこで見てみましょう。
現在ノベマスにおいて、最も再生されている動画は、こちら。

続きを読む»

第十回 おしるP「『歌姫奇譚』を見ろ!」



ストレートP
『歌姫奇譚』シリーズ(2009 2/20~6/9)

 


 どうも皆様。お邪魔させていただきます。
 普段ノベマスを作っているおしると申します。
 ノベマスをお勧めする企画と聞いて、それはぜひとも参加させていただこうと思い、筆を取りました。

 今回私がお勧めさせていただく作品は、ストレートPの『歌姫奇譚』です。

 いままでもあちこちで『歌姫奇譚』最高と言い続けてきたので、やっぱりこれかとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんね。
 ただ、最高最高と言い続けてきた割には、深くこの作品について語った事がありませんでした。

 なので、今回はこの企画に乗じて語らせていただきます。


──────────────────────────────────────


 まずは、簡単に作品についての解説を致しましょう。

 作者はストレートP。
 2008年7月に『あっというま劇場』でデビューされたPです。
 タミフルP、ペデューサーPと並ぶ、ノベマス初期の立役者でもありますね。

 そして、そのデビュー作を完結後に、2009年2月から開始されたのがこの『歌姫奇譚』シリーズです。
 シリーズとして連番になってはいますが、1話完結のオムニバス作品です。
 アイドル達はCDシリーズ「MASTER ARTIST」の発売順にメインの役どころとして登場し、基本的にはPと小鳥さんとメインのアイドルでワイワイとやっています。
 時には、メイン以外のアイドルも出てきて一緒になってワイワイしてたりもします。

 ジャンルとしては日常モノで、Pの視点でアイドル達と時に愉快に、時にニヤニヤと物語が展開されます。
 今になって見てみると、王道な感じの話が多いですかね。アニメのアイマスみたいに、アイドル達が楽しそうにしているのを見るのが好きな人には向いている作品だと思います。

 ちょっと余談になりますが、ストレートPのデビュー作である『あっというま劇場』。
 こちらの方は『歌姫奇譚』とはうってかわってハチャメチャな内容となっております。
 なにせ、『あっというま劇場』が投稿されて少し経った頃のノベマス界隈は何でも有りのカオス極まる状態でした。当時投稿されたノベマスの9割ぐらいは登場人物に変態が混じり、新人がデビューすると「今度はどんな変態が現れたんだ?」とコメが付くほどでしたから。まあ、私のデビュー作に付いたコメなんですけどね……。
 そんなカオスの元凶の1つが『あっというま劇場』です。
 元凶となれるだけの大きな影響力を持つ面白い作品ではあるのですが、昨今のノベマスの作品傾向からすると『歌姫奇譚』の方が見やすいのかなと思い、今回はそちらをお勧めとさせて頂きました。

 閑話休題。

 ストレートPが投稿されている作品はコメディ寄りの面白さが目立つ作品が多いですが、実際はコメディから泣ける話までなんでも書ける方なんだろうなと思います。
 作中でも、コメディからシリアス、シリアスからコメディにと、短い動画時間の中で色とりどりに移り変わる表現を見せてくれますしね。

『歌姫奇譚』は冒頭で述べたとおりオムニバス作品で、サムネを見れば誰がメインかはわかります。
 1話あたり5分から7分程度で気軽に見れるシリーズですので、もし、興味を持たれた方がいらっしゃれば、気楽にちょっと見てみるのも良いのではないでしょうか。



 さて、ではここからは、ちょっと踏み込んで語っていきましょう。

 『歌姫奇譚』の優れている点を1つ挙げるならば、それは間です。

 ちなみに、間の読み方は「ま」です。
 間が良いとか悪いとか、間が抜けてるとか、そういった言葉で使われる意味合いでの間です。

 動画を見ていると、メッセージウィンドウに文字が表示されない、とてもわかりやすい間があちこちにあります。
 この間は、見ているだけならただのセリフの空白でなんて事がないものに見えるでしょう。でも、実際はとても大きな役割を持っているのです。

 作中での間の使われ方を挙げてみましょう。
 使われ方は主に2つ。

 1つ目は、登場人物の逡巡や思考のための間です。
 その時、登場人物は間の時間を使って、答えづらい質問をされて返答に困ったり、自分の考えをまとめたりしています。
 これは登場人物の感情、思考の流れと合致した間です。
 こういった間は、視聴者が登場人物が抱く思いについて考えるための時間となり、物語への共感をより深めてくれます。

 2つ目は、作中の空気を区切るための間です。
 いままでコメディムードだったのを、間を挟んでシリアスムードに切り替えたり、シリアスをコメディに崩したりもしています。
 こちらは物語の流れ、シーンの展開に合致した間です。
 間を挟む事でそれまでの流れをゆるやかに断ち、次の展開にスムーズに繋げる事ができますし、次に登場人物が何を言い出すのか期待感を高める効果もあります。

 ストレートPはこういった間の使い方が抜群に上手いですね。
 間はただ闇雲に差し込んでも動画の流れを阻害するだけで、それこそ間抜けになってしまいますが、ストレートPの動画はそういう事もなくスムーズですから。

 昨今では、映像、演出に力を入れた見栄えのよいノベマスも増えてきています。
 従来の立ち絵に補正を加えて映画の1シーンのような絵を作り出す作品もあれば、絵描きさんに依頼して1枚絵を用意している作品もあります。

 『歌姫奇譚』にはそういった派手さはありません。
 立ち絵と背景とメッセージウィンドウ。
 多くのノベマスで見られるスタンダードなスタイルで全編構成されています。

 じゃあ、誰でもストレートPのような動画が作れるかといえば、当然そんな事はありません。
 前述した間の使い方だけではなく、必要な事だけをコンパクトにまとめた、それでいて味のあるテキスト、登場人物の感情を的確に表現した立ち絵選択、それぞれのシーンに適したBGM選択。それら全てがハイレベルにまとめられています。
 スタンダードで有りながら完成度が極めて高い。
 それゆえ私は、この作品を「ノベマスの基本の完成形」と評します。

 「完成」なんて言葉を使っちゃう程度に、私はストレートPの作品に惚れこんでいます。

 最初の方で、ちょっと『あっというま劇場』について触れましたが、私がノベマスPとしてデビューできたのはあの動画があったからと言っても過言ではありません。
 「ああ、ココって、こんなに自由なんだ」
 あの動画を見てそう思えたから、気軽にニコマスの世界に踏み込む事ができました。

 そんなわけで、私にとってストレートPは原点であり、理想でもあります。

 しかしながら、最近は動画の投稿もされておりませんし、ストレートPの動画をご覧になった事がないという方も多いだろうと思い、今回は『歌姫奇譚』について語らせて頂きました。
 Novelsm@ster黎明期の名作ですので、最近ノベマスを見始めた方で以前の作品に興味があるという方には、特にお勧めいたします。




おしるP



第九回 キャッキャウフフP「『ふたりと、くらそう。』を見ろ!」



格無しP
『ふたりと、くらそう。』シリーズ(2010 5/30~2010 7/15)



タグピックアップ:ノベマスの良心 泣けるアイマス 女性Pシリーズ


皆様どうも初めまして、キャッキャウフフPでございます。
普段は架空戦記や卓m@sを中心に活動している私ですが、この場をお借りして一つご紹介させていただきます。

さて、私が皆様にぜひ見ていただきたいのは格無しPの「ふたりと、くらそう。」でございます。
アイドルマスターSPの後日譚の色があるノベマスですね。

格無しPといえば、まさに「ノベマスPの良心」タグが象徴しているような「心温まる話」でしょう。
この「ふたりと、くらそう。」もそのド真ん中を突き進んでいる作品でございます。

961プロから突然放り出された貴音と響。
その2人を、自分の家で預かることになる初芝プロデューサー。
女3人の、楽しく、温かい生活。
だけど、全てが順風満帆にいくはずもなく――。

……といったお話でございます。
それで、ですね。
このお話のいいところは、メインとなる3人が「愛おしく思える」ことなのです。
「かわいい」ではありません。
「愛おしい」のです。
いや、もちろん「かわいい」のですけど。
メインとなるアイドルたちのかわいさに留まらない「何か」があるのです。
貴音も、響も、美希も、律子も、他のアイドル達も。
みんな、「愛おしい」。そう思えるノベマスでございます。

この物語に欠かせないのは主人公ともいえる初芝プロデューサー。
彼女も「ひとりの人間」なんです。
笑います。怒ります。風邪をひいて寝込むことだってある。
落ち込むことだって、甘えたくなることだってあるでしょう。そして、時には泣くことも。
そして、彼女の願うことはあまり多くありません。
「2人と一緒に過ごしたい」。そして、2人も含めて「みんなでトップを目指したい」――。
あまりにも、あまりにも「人間らしい」ではありませんか。
その「人間らしさ」こそが物語を「生きたものにする」のかもしれませんね。

さて、長くなってしまいました。
なんとなく、釈迦に説法のような気がしておりますが……。
ぜひ、一度見ていただきたい作品でございます。一層、彼女たちが「愛おしく」思えることでしょう。
それでは、よいノベマスライフを。






キャッキャウフフP





第八回 レオハルトP「『ブラックロォズ』を見ろ!」



ぎんねこP
『ブラックロォズ』シリーズ(2011 2/2~)




初めましての方は初めまして。0812Pのレオハルトと申します。
さて、今回中南海Pの企画に参加するにあたりまして私の語る作品は、ぎんねこPの「ブラックロォズ」です。

こんなことを言っては本末転倒かもしれませんが、この作品には残虐描写や暴力描写(アイドルの枕営業などの性的な表現も含む)等が多数含まれています。万人にはオススメできません。
しかし逆にそういったものに対して耐性がある方ならば間違いなく楽しめるかと思います。
 
この作品の魅力といえばキャラ崩壊を通り越し分子分解されて違うものにでも生まれ変わった、作中でいうところの「粒揃いの犯罪者たち」なアイドルたちや
難解な世界観などもありますが・・・。
 
それ以上に何と言いましょうか・・・一度見始めると抗いきれない不思議な魔力があるんです。
そう、それこそ中毒性の高い麻薬の如く。
 
気が付いたらもう話が終っていて「あ、もう終わりか。もう一回見ようかな・・・」などということになっていたりします(自分だけかもしれませんが)
 
ですが、こういった暗く暴虐で人間性や人としての尊厳を容赦なく踏みにじってバラバラに破壊する世界観を作り上げられるのは、ひとえにぎんねこPの裏方面への圧倒的な知識量によるところが大きいでしょう。
ただ、エログロを書いてるだけではこのような世界観を作り出すことは到底できません。
 
政治、経済、そして芸能界の闇の部分とそれに関わる裏社会での出来事。。これこそがブラックロォズを根幹を支える部分であり最も重要なファクターであると私は思います。
 
視覚的な演出等は10話後編から劇的に変わります。それが一層恐怖と高揚感を掻き立てるのです。

作中に登場する雪歩を見ていると「あぁ、モノホンのヤクザってこんなんなのか」と妙に納得してしまうだけの力があります(私が見てきた雪歩の中でも群を抜いて残虐です)

「ノベマス・ノワール」の異名は伊達ではありません。
その世界は暴力と暴力と暴力で満ち満ちています。
普通のノベマスにはちょっと飽きてきた、などと思ってる方にイチオシの作品です。

ようこそ悪の宴へ。

さぁ、あなたも暗黒の世界へ旅立ってみませんか?

Eli eli lama sabachthani ───神よ、あなたは何故我を見捨て給うた





レオハルトP


第七回 被虐P「『ボーナストラック / マジックナンバー』を見ろ!」



にわP
【Starting over】 ボーナストラック / マジックナンバー(2009 12/26)



タグピックアップ:にわーるど 愛ちゃんはかわいい


エスプレッソーダみたいなノベマスばかり作ってる被虐Pです。

今回、初めてこういった企画に参加せていただくということで、
自分がノベマスPになったキッカケになった作品をここで一つお伝えできればな~……と思い、寄稿させていただきました。




にわP 【Starting over】シリーズの ボーナストラック / マジックナンバー


この作品が、自分もノベマスを作りたいと思うキッカケを与えてくれたものでした。





毎夜ストリートで足掻くようにギターを掻き鳴らすも、決して満たされる事のなかった主人公と

ある日ふと目の前に現れた愛との交流……そして二人の進むべき道。




この作品やシリーズ本編もそうですが、

登場人物たちが如何に自分や夢と向かい合い、どう前に進んでいったのか?

その時、彼女ら彼らの隣にいた者たちはどの様な交流をし共に進んでいったのか?


自分はこの部分がとても好きでして、人との交流によって描かれる物語やそこから生まれる些細な楽しみ・喜びなど、
自分も作って伝えたいな……なんて思ってたところ気づいたら被虐Pになってました。




『夢』というものに対し、今日まで何か引っかかりや因縁を感じている方々。



もしかすると、それをとっぱらって一歩進む力を与えてもらえるかもしれませんよ?






被虐P



中南海のノベコラ! 第一回「立ち絵のなかった頃」

こんにちは、中南海です。

お陰様で企画も第六回を数える事が出来ました。
ブログをご覧頂いている皆様とTwitterやブログで御紹介下さった皆様、
本当にありがとうございます。

何より御寄稿頂きました皆様、ありがとうございました。
皆様のお陰で、この企画を進める事が出来ております。

さて、今回からノベマスに関する雑多な話を少しして行こうかと思います。
題して『中南海の「このノベ」コラム』。略してノベコラ。
「このコラ」って略すとメンチ切ってるみたいな響きに。

では、お付き合い頂ければと。






昨日掲載されたぎゃふんPの記事では、
『fake story』の立ち絵について驚きの声を読むことができます。

それもそのはず、立ち絵はコミュから持ってきて、
ノベマスなのに立ち絵が動くんです。今見てもびっくり。
汎用の立ち絵素材に慣れた私達の目に、とても新鮮に映ります。

この立ち絵、勿論フリージアPの拘りどころですが、
実は、それ以外に明確な理由があります。


汎用の立ち絵素材が、そもそもなかったんです。


皆さんがもしノベマスを作るとすれば、どうするでしょう?
ツール。初心者には紙クリが良いでしょう。音楽。ニコニコならば困りません。
そして立ち絵。ネットで検索すれば、『架空戦記ろだすれ』を見つける事が出来ます。

皆さんが職人への感謝を忘れなければ、立ち絵が手に入ります。
あとは頭をヒネればノベマスが作れ、晴れてPデビューです。

しかし肝心の立ち絵が簡単に手に入らなかったら。
一体どうやって、アイマス動画を作れば良いのでしょう?

そこに、先達の努力と工夫が見え隠れします。


1.切り抜く

アイドルマスター 「走れマコト!」 SM@I電機P(2007 9/23)


一番スタンダード。 SM@I電機Pさんの様にコミュから切り張りされた方、
ダンスから抜いてる方、様々でした。
面白いのは陽一Pさん。

ノベルゲーム風アイドルマスター 「天海春香の憂鬱」陽一P(2007 9/26)


恐らくコミュを丸ごと持ってきて、テキスト枠をテキスト枠で隠してるんだと思います。
初期ならではの工夫。先述の『fake story』も変化球ながらこの一つ。

ちなみにプロディPさんとハリアーPさんは、汎用素材の存在を知らなかった為、自力でコミュやダンスから抜いたとか。流石。


2.描く

【アイドルマスター】 「iM@Story」 part1 修正版 双海悠P(2007 11/7)



技術のある方専用。
オリジナリティに溢れる立ち絵は目を引き、また独自の世界観を表現してくれます。
双海悠Pは、あえてコミュと同じポーズの絵を用意されました。初期ならでは。
ハリアーPさんの名前は、語って下さる方にお譲りしましょう。

ちなみにノベマスPなら皆知ってるあの方。
小鳥さんの立ち絵や響、貴音の立ち絵で有名な歪先生(今や歪P!)始め絵師様は、初期からろだすれで活躍されていました。SP発売前にもう貴音と響の立ち絵揃ってたんですよ……

【im@s架空戦記】ばれっちーちゃん Act.1【BulletWitch】 歪P(2011 7/20)


ちなみに歪先生の小鳥さん絵がいかに衝撃だったかは、
ノベマスタグを再生数多い順で見れば一瞬で納得できると思います。


3.使わない

ノベマスは文学。立ち絵など甘え。
……かどうかは存じませんが、立ち絵を使わない方は、沢山見付ける事が出来ます。先日NP氏に御紹介頂いた百舌Pが筆頭でしょうか。(勿論演出上の理由ですが……)
初期には立ち絵のないノベマスは、思いつく限りではありませんでした。
いくつか理由は思いつきますが、それはまたの機会に。

ここでは私の好きな動画をひとつ挙げておきましょう。

5minuteM@STER】THE IDOLM@STER 冬の日の思い出 -10 years after- まさP(2009 6/14)



と、先達は色々な工夫をされていたようです。
そもそも立ち絵を抜くなんて、私には想像もつかない技術です。
そんな苦労と工夫に思いを馳せて動画を楽しむのも、きっと面白いと思います。

第六回 ぎゃふんP「『fake story』を見ろ!」



フリージアP
『アイドルマスターfake story』シリーズ(2008 01/27~)



タグピックアップ:未完の大作 伝説の始まり アイドルマスターfake_story


みなさま、はじめましてこんにちは。ぎゃふんPと申します。

自分のようなド底辺な上に碌な投稿すらしていない者が、中南海P、アゥP、ボン太くんPによって企画された『このノベマスを見ろ!』
に寄稿させていただくには僭越な気もしましたが、思い切ってこの場をお借りすることに致しました。

そんなダメダメな私が語るのは『アイドルマスターfake story』です。

まず、題材が王道です。アイドルマスターそのものですから。
それなのに、SPを先取りした設定には舌を巻きます。
リアルタイムで見られなかったのが本当に悔やまれます。

近年、様々な設定のノベマスが見られるようになりましたね。
個人の嗜好によっては、有名な作品であっても完全スルーしているということもしばしば。
でも、たまには王道ものも見たくなったりしませんか?
今日においても王道が好まれるのには、人物の役割がわかりやすく、容易に感情移入ができるからだと思います。
fake storyはそこが上手かったんですよね。

アーケードやコンシューマー移植されたアイドルマスターと同じく、目指すは頂点!
主役の春香と千早、彼女らを導くプロデューサー。そして、ハッキリと悪役として立ちはだかる赤木専務。
フリージアPは王道ど真ん中を突っ走る、理想的な構図を作ってくれました。それも、とてもレベルの高い構成力で。
このままアニメ化してほしいくらいです。
あえて見え見えの伏線を張り、そして予想通りにその伏線を回収していき、そこへさらに王道を積み重ねていくと、立派な道が出来上がっているんですね。

我々視聴者はその道を歩きながら、登場するアイドルの成長を一緒に応援して、成功すれば一緒に喜び、失敗や挫折をすれば一緒に悲しみます。
そして時には、息抜きに挿入されたコメディに大笑いもするし、セリフに感動して涙もする。
ここまで感情移入できるのも、フリージアPの技術力のおかげでもあるんです。
まず、立ち絵がコミュです。
動きます。すごい手間のかかり様です。
おかげで脳内再生余裕です。
もちろんセリフにもこだわっています。
かっこいい演出も随所に散りばめられています。
至れり尽くせりですね。

だから、我々視聴者は物語に足先から頭のてっぺんまでどっぷりと浸かってしまうんです。
気づかぬうちに物語の虜です。
だからほら、コメントが少ない。約四年経過した今でもコメントを忘れて物語に没頭してしまいます。
それくらい、起承転結が面白いように回って、演出もそれに拍車をかけて、ぐいぐい惹き込まれます。
続きが気になって眠れないというコメントも度々目にしました。

これがフリージアPの表現したかった物語であり、ニコマスなのだと感じました。

惜しむらくは完走できなかった点ですが、ノベマスの黎明期にあたる当時では、視聴者の食指が向かなかったのでしょうか。
それでも今なおSNSなどを通じて評価されているのには、冒頭で述べた通り、まっとうな王道であったからだと思います。
できれば、投稿当時にフリージアPの世界観を共有したかったですね。

続編が作られるかはわかりません。
ですが、最新話まで見てください。
きっと得るものがありますから。





ぎゃふんP
ノベマス 


ツイッター https://twitter.com/nuco3ch

第五回 Re.P「『小鳥さんとの七週間』を見ろ!」



曲竹P
アイマス紙芝居「小鳥さんとの七週間」シリーズ(2009 7/10 ~ 2011 10/7)
(投稿者編集のマイリストがない為、タグ検索)
タグピックアップ:泣けるアイマス 涙腺が…


 はじめての皆様はじめまして、そうでない方はこんにちは、界隈の片隅で慎ましやかにノベマスを製作させていただいている「Re.P」と申します。

 私が薦める作品は曲竹Pによるノベマス「小鳥さんとの七週間」です。
 薦めておいてなんですが、この作品は万人にはお薦めできません。なぜならばこの作品は、物語は小鳥さんが不慮の事故で亡くなるところから始まるのです。ですからアイドルたち(小鳥さんはアイドルです!)が亡くなる事に抵抗がある方、『死』に対して強いショックを受ける方は他の楽しい作品をご覧になる事をお薦めします。

 とある漫画で印象に残っている台詞で『死んだ時に本気で泣いてくれた人の数で人生の価値が決まる』という台詞があります。そして残された人達の故人に対する想いが故人の人柄を浮き彫りにします。
 この作品においても例外ではなく、主人公であるP、765プロのメンバーの想いが小鳥さんの人柄を浮き彫りにします。
 もっとも・・・この小鳥さん転んでもタダでは起きませんw 自分の死に際して悲しみに沈むPやアイドルたちに死してなおハッパをかけます。タイトルにある『七週間』から勘のいい方は気づかれたかもしれませんが故人が現世から去る49日まで様々な方法でみんなを元気づけます。

 小鳥さんの魅力と言われて何を思い付くでしょうか?ルックス?歌の上手さ?残念な美人さ?優しさ?おそらくそれらすべてが正解であると同時に不正解であると私は思います。それらすべてが渾然一体となったすべてが小鳥さんの魅力であり、この作品は余す事無くその魅力を視聴者に伝えてきます。
 ちなみに小鳥さんのお母さんも登場するのですが、このお母さんも小鳥さんに負けず劣らず魅力的ですのでそちらも必見です。

 動画のスタイル的には立ち絵を多用せずに画面全面に文章を表示するサウンドノベル的な作りですが、背景を彩る写真とセンスの良い音楽、そしてある意味酷いのに美しい文章がグイグイと作品世界に引き込みます。ぜひ小鳥さんの魅力に触れそして存分に涙を流してください。

 実はこの文章、12月31日コミケに向かう道中で書いています。この1年も様々な作品が楽しませてくれました。来年も沢山の作品がニコマス界隈を賑わせてくれる事を願わずに居れません。(願わくば私の作品も誰かを楽しませることが出来ますように・・・)

平成24年12月31日 
Re.P




Re.P





第四回 ボン太くんP「『RE:series』を見ろ!」



優希P

『【美希ノベマス】RE:series 』シリーズ (2009/5~)



タグピックアップ:星井美希 アイドルマスター  RE:series


毎度様です。ボン太くんPです。
人に企画を嗾けるだけでなく、ちゃんと自分も寄稿します。ハイ。。。

さて、ボクのオススメは『【美希ノベマス】RE:series 』シリーズ。
意外に知られてない(と思っている)美希作品です。
普段Twitterで春香ーとか千早ーとか伊織ーとか言ってますけど、美希ノベです。ハイ。


ある意味、自分が現在目指している動画の方向性の最先端かもしれません。
他にも同じくらい参考にしている動画はあるのですが、残念ながら非公開なのでこちらを激押しします。


内容としては特別突き抜けたところはありません。原作の美希コミュを使い、
アイドルマスターの世界を繋げていく形のノベマスです。

画面はコミュを使ってヌルヌル動きますし、BGMも独自で作られている部分があり非常にマッチしていますが、
ボクがこの動画を評価しているのはそういうところではないです。


文章も、多分普通だと思います。特別「文章すげー!」と思ったこともないです。


なんだろう。なんでこの動画を評価してるんだコイツ?って思われるようなことしか書いてない気がしてきた・・・。


あえて言葉にするなら世界観・空気感でしょうか……。ぶっちゃけよくわかりません。



でもなんかすっごい心に刺さるんですよ。


なんか見たあとに


「ああ、そこに美希がいるなぁ」


という感じになると言うか。


「ああ、俺って美希もやっぱ好きだなぁ」



という感じになると言うか何と言うか。



そんなのコミュ使ってるもん当たり前じゃん。と思う人も多いと思います。でもね



そういうことじゃないんです。



何て言えばいいんだろう。わかる人にしかわからない感覚?


もうね、ボクの拙い文章では表現出来ません。






見ろ。









黙って見ろ。






考えるんじゃない、感じるんだ。



ボクに言えるのは多分それくらいです。ごめんなさい。


ってか、そもそもね、言葉で伝えられるならね





自分の作品で表現してるわ!(ノ`Д´)ノ彡┻━┻







と、もう何を言ってるのか自分でもよくわからなくなってきましたけど、本当にオススメです。

残念ながら3話で更新が止まってしまっていますが、それだけでも十分魅力的な作品だと思います。

さあ、貴方も『星井美希』に会いにいきましょう。





ボン太くんP



謝辞:「このブログを見ろ!」

こんにちは、中南海Pです。
新年明けましておめでとうございます。

私の様な無名の者が勢いだけで始めてしまった「このノベ!」ですが。
ここまでで三つの紹介記事が掲げられ、早速本日も第四回。
どうにか企画も本格始動。楽しみにして下さる皆様、どうもありがとうございます。

しかし何よりも御寄稿下さいました皆様、また御寄稿をお考えの皆様、
本当にありがとうございます。

皆様がいらっしゃらなければ、成り立たない企画でございました。


さて、実はこの度、この企画を御紹介下さったブロガーさんがいらっしゃいます。
先輩方へお礼も兼ねてここで御紹介させて頂きたいと思います。

宜しければ、お付き合いをば。

続きを読む»

第三回 NP氏(ニコラスP)『she may cry, he may cry』を語る

 同業のノベマスP達からもその筆力が絶賛されている百舌Pの作品より。

she may cry, he may cry (2012 2/18)


百舌P
タグピックアップ:三浦あずさ、泣けるアイマス、バレm@s、笹川美和


【はじめに】
 さっそく企画にお邪魔させていただいてます。NovelsM@ster紹介ブログ「NP氏の本棚」管理人のNPこと、ニコラスPです。

 「か……語りたいッ、このノベマスッ……」という作品の数は両手の指でとても収まりきらないのですが、今回はあえてひとつに絞ってくれとのことでしたので、こちらの作品をピックアップすることにしました。

 2012年上半期20選において私がベストに選んだ百舌Pの「she may cry, he may cry」です。


*   *   *


【作品の紹介】

 鏡の前でそわそわと身だしなみを気にするプロデューサー。それもそのはず、何故なら今日は2年ぶりに海外から「帰国公演」する歌姫・三浦あずさとの再会の日だったのです。かつて結ばれる直前の関係だった二人は、ライブが始まるまでの僅かな時間を幸せに過ごすのですが……

 「優しさ」とは何か、「幸せ」とは何かを問いかける物語。そして2年前にプロデューサーと結ばれるはずだったあずささんは、なぜ日本を離れたのか? 切なすぎる大人の純愛を、巧みな文章と繊細な表現で描き出す、百舌P屈指の力作です。

「プロデューサーさんは、運命の人って信じますか?」


*   *   *

 
【見所の解説】

 初見で見終えた後に「うおお…切なすぎるだろ、これ……」と3,4日ほど他のことに集中できなくなった思い出がある本作。語ろうとするほどに作品の本質を取りこぼしてしまいそうになる繊細な短編ですが、今回はあえて見所を3つほどにまとめてお話したいと思います。

1.Pとあずささんの絶妙な距離感の描写

2.最小限の演出で伝わってくる感情表現のリアリティ

3.計算された文章的ギミック
*   *   *


1.絶妙な2人の距離感の描写

 非常に言語化しにくいのですが、私の印象だと百舌Pはどの作品でも登場人物の関係性の描写に重きを置いているように感じます。本作「she may cry, he may cry 」の場合ですと、「絶対2人とも相思相愛なのに、くっつきそうでくっつかない距離感」の描写を意識されているように思いました。この寸止めみたいなもどかしさがなんとも言えず「イイ!」のですね。これぞ恋愛物の醍醐味だと思います。
 
 そしてこれまで絶妙なバランスで保たれていた距離感が、ラスト付近のあずささんの一言で決定的な変化を迎えるそのカタルシス! ノベマスを見ていてこういう瞬間に立ち会えるのは、本当の贅沢だなと思います。


2.最小限の演出で伝える感情表現のリアリティ


 百舌P作品ではこれまで一度も「アイドルたちの立ち絵」が用いられたことがありません。画面作りはいわゆるセリフ枠を用いたアドベンチャーゲームタイプではなく、画面全体に文字を表示するサウンドノベルタイプの作風なのですが、それでも立ち絵を一切使わないPは超少数派です。
 ビジュアル的な演出をギリギリ最小限まで削っているにもかかわらず、19分間の物語を一気に読ませてしまうのは、ひとえに百舌Pの類稀な筆力が可能としたものだと思います。

 アイドルの立ち絵は強力なビジュアルアピールを可能とするノベマスの武器であり、アイドルの表情を視覚的に表せるものでもあります。ところが百舌P作品の場合、アイドルたちの描写は全て文章上で表現されるために、彼女達がどんな表情をしているかは視聴者の想像力にゆだねられることになります。これが逆に立ち絵だけでは表しきれない、繊細な感情表現を演出する百舌Pのスタイルとなっているわけです。
 珍しい作風ではありますが、おそらくこの方法と百舌Pのスタイル、特に「she may cry, he may cry 」との相性は抜群であると思います。


3.計算された文章的ギミック


 これは詳細を書くと本編の醍醐味を失わせてしまうので自重したいのですが、実はこの作品、物語のスタート時点から「ある仕掛け」が始まっています。初見ではわかりにくいかもしれませんが、2週目を見ていただければ百舌Pがいたるところに「仕掛け」を施していたことに気付かされるかと思います。そういう意味で、1回見終わった後も、もう1回この物語を楽しめるギミックが施されているわけです。
 
 さらにこの作品は百舌Pブログで公開されているSS版「We may cry」(http://blog-imgs-53.fc2.com/m/o/z/mozukuzu/5azs.htm)と表裏一体になっている作品です。
 動画版はプロデューサー視点であったのに対し、SS版はあずささん視点となっています。動画版とSS版は、いわばノベルゲームの分岐ルートのような関係にあり、エンディングも全くの別物となっています。ただ、SS版は冒頭でいきなり動画版のネタバレが入ることと、動画版で説明されていなかった背景が補足されている事から、動画→SSの順で見ることを強くお勧めします。


*   *   *

 以上、百舌Pの「she may cry, he may cry 」について語らせていただきました。私の大のお気に入りの作品のひとつでもあるので、この記事をご覧になって興味を持たれた方がお一人でも増えたら、とっても嬉しいです。
 最後に百舌Pの略歴紹介をもって記事を締めさせていただきたく思います。

*   *   *


【百舌Pの紹介】
 百舌Pは2010年9月12日に真主役のノベマス「test」でデビュー。ニコニコ大百科によると、P名は燦々Pの命名によるもの。

「ライオンの夢」シリーズの発表を経て、10年10月に伝説的な作品「ビッ千早」にてノベマス界を驚かせ、実力派ノベマスPの一角として注目を集める。 その後は、「四季4部作」「電子部品5部作(仮)」などの連作短編の他、「もりのやよいちゃん」「うさうさ×うさうさ」など、クオリティの高い短編を得意とし、ブログでのSS公開などにも意欲的に取り組んでいる。

 本編の格調の高さと、マイリス&投稿者コメント欄のネタとのギャップがつとに有名。たぶん酷くないPとタメをはれるレベル。「いおりんのニーソでおでん煮込む」発言のインパクトは今だに語り草かと。

百舌Pブログ「mekabu SOS」
http://mozukuzu.blog135.fc2.com/

百舌P作品①


百舌P作品② ライオンの夢




*   *   *

NP(ニコラスP)
ノベマス紹介ブログ「NP氏の本棚」
http://nichohon.blog78.fc2.com/

マイリス:http://www.nicovideo.jp/mylist/4178165

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。